日本茶

日本茶の効能

近年、日本茶が注目されています。煎茶をはじめとする緑茶には、タンニン、カフェイン、テアニンのほかビタミン類が多く含まれています。これらの成分が多くの効能につながっています。

タンニンの効能
抗酸化作用、殺菌作用、腸内細菌の改善、消臭作用、コレステロール上昇抑制 血圧上昇抑制作用、抗アレルギー作用、虫歯予防、口臭予防

カフェインの効能
覚醒作用、大脳刺激作用、中枢神経刺激作用、利尿作用、血液循環促進、新陳代謝促進、疲労回復

ビタミン類の効能
ストレス解消、しみ・そばかすなどの抑制、抗酸化作用、動脈硬化予防 日本茶の種類や収穫時期によっても成分がことなります。例えば、新茶はテアニン、ビタミン類が多く、夏ごろ摘まれる2番茶、3番茶になると、タンニンやカフェインが多くなります。

日本茶にはビタミンA 、C、Eが豊富です。 ビタミンAは人参の10倍、ビタミンCならほうれん草の3~4倍、ビタミンEは20倍あります。

100gあたりの成分が多いお茶
ビタミンA    (抹茶4.8mg、玉露 3.5mg)
ビタミンB1 (抹茶 0.6mg、煎茶 0.35mg)
ビタミンC    (煎茶 260mg、釜炙り茶 200mg)
ビタミンE    (煎茶 68.1mg、抹茶28.1mg)

効能
ビタミンA
・皮膚を健康に保ち感染を防ぐ
・成長を促進する
・抗酸化作用

ビタミンB1
・糖質をエネルギーに変えて疲れにくくする
・食欲増進
・脳や神経を正常に保つ ビタミンC
・風邪予防
・疲労回復
・美肌効果
・抗がん作用
・骨の強化

ビタミン類の1日の摂取基準を食べ物で摂取しようとすると以外と大変ですが、 お茶であれば手軽に摂取することができます。

例えば、レモンはビタミンCが100gあたり50mgです。(レモン 中 100g程度) 成人の1日摂取基準は、100mgとなっています。レモン1個に相当します。

煎茶などをコップ一杯飲んだだけで摂取基準を超えてしまいます。 また、お茶の香りを味わいながら楽しんで飲むことでストレス解消にもなります。

ポイントと注意点
・いれたてのお茶を飲むと効能がしっかりと得られます。
・空腹時には薄めのお茶にしましょう。
・薬との併用は気を付けましょう。
・就寝前の飲用はひかえましょう。

水は軟水を使う
軟水で日本茶を作ると、コクのあるまろやかな味と、濃い色が出ますが、硬水だと味が淡白になり、香りも薄く、水色は白く濁ります。水道水の場合は、沸騰させて塩素を飛ばしましょう。

お湯の温度でお茶の旨みが変わる。
渋いお茶が飲みたい人は、高温で短時間で作りましょう。 渋いお茶が苦手な人は低温でで時間をかけ作りましょう。 香りを引き立てたいのなら、高温でサッと短時間りましょう。

日本茶の種類

最も代表的な日本茶
消費量の80%を占める煎茶は、日本緑茶の代表 ⇒煎茶

甘みと旨みがたっぷり味わえる極上の日本茶 ⇒玉露

茶葉ごと飲むことができるヘルシーなお茶 ⇒抹茶

子供からお年寄りまで安心して飲めるやさいいお茶。⇒ほうじ茶

全国の日本茶
愛知県(三河茶)

平安時代の中期に編纂したと伝えられる「本朝文粋」の巻10の文中に「参 河碧海部有一道場、日薬王寺……有茶園・有薬園」とあり、古くから三河の地 で茶が栽培され始め、三河山間部を始め豊橋・新城・西尾・豊田市などへ広ま った。現在全国的には13位にあり、このうち三河地方で95%が生産されて いる。特に新城市は県下の20%余を占め最も多く「三河しんしろ茶」として 銘柄を確立。西尾市・吉良町では、てん茶の生産を主体としており、全国一を誇っている。

埼玉県(狭山茶)
狭山茶として知られている埼玉県産茶は、鎌倉時代(800年前)に明恵上人が、武蔵河越の地に茶の種子をまいたことに始まるとされる。横浜開港により輸出茶として大きく伸展。現在の栽培面積は全国第4位。狭山茶は、味はソフトで、渋味の中にも甘味 の強いことが特徴。

鹿児島県(かごしま茶)
その昔平家の落人が、日置郡阿多村白川で茶を始めたとされる。その後島津 藩の保護奨励策によって県内に広く普及。明治10年(1877年)には私立 の紅茶伝習所が設けられ、中期に至って県下各地に模範茶園と緑茶伝習所が開 設。鹿児島県は、現在静岡県に次ぐ生産量を誇る大産地を形成しており、茶栽 培は県下一円。

京都府(宇治茶)
宇治茶の起こりは、栂尾高山寺の明恵上人(別項)が栄西禅師から分与され た茶種子、高山寺をはじめ宇治の地にまいたのが、宇治茶の中心となって栄 える機縁となり、やがて周辺へ広まったとされる。足利義満は、宇治茶の特に優れた点を認め自ら茶園を栽培させ、宇治茶の名 声が世にあらわれる端緒となった。
元文3年(1738年)山城の永谷宗円が、これまでのてん茶や釜炒り製の 黒茶に加えて、青製の湯蒸し製法を創案し、今日の緑茶の元となっている。また、天保6年(1835年)山本嘉兵衛がわが国では初の玉露の製法を考案し た。   現在の生産状況をみると、わが国第5位にあるが、玉露・てん茶の生産量が 高い。

熊本県(肥後茶)
熊本県の茶の生産は、慶長年間(1596~1614年)に、藩主加藤清正が、山茶を年貢として納めることを認め、茶の生産を奨励したのが始まりといわれる。元禄年間には、肥後と日向の国境番所役人が、矢部馬見原付近の茶の品質を賞讃し「青柳」と命名したことから「青柳茶」の名がおこったという。県下の茶園面積は、現在わが国の第5位。

佐賀県(嬉野茶)
佐賀県の茶業の歴史は古く、約800年前栄西禅師が中国から種子を持ち帰 り、背振山麓にまいたのが始まりとされる。嬉野茶のおこりは、永享12年(1440年) 嬉野皿屋谷に入った明の陶工 らが、自家用茶の生産を始め、永正1年(1504年)明人 の紅令民が南京釜 による釜炒茶の製法を伝えたのが始まり。産業化されたのは、1650年もと白石郷の吉村新兵衛が不動山一帯に茶畑 をひらき製法にも工夫をこらし奨励したことからである。荒茶生産量は、全国順位では8位、茶種別では玉緑茶が70%余と主流。

滋賀県(近江茶)
滋賀県の茶の歴史は、わが国茶業の創始とも考えられる。 茶に関する文献中、最も古い記録に、僧最澄(伝教大師)が、延歴24年( 805年)中国から種子を持ち帰り比叡山麓に植えたとあり、その茶園は現在 も大津市坂本の日吉神社の一隅に存在している。高級煎茶を中心に生産。中でも信楽町の朝宮茶は、香気の高い産地として定 評がある。

静岡県(静岡茶)
静岡茶の起源は、鎌倉時代栄西禅師よりやや後になって駿河国栃沢(静岡市 郊外、旧安倍郡大川村)に生まれた聖一国師(1202~1280年)が中国 (宋)に留学し、帰朝の際茶の種子を持ち帰り、出生地に近い足久保にまいた のがはじまり。なお一説には同時代、興津(清水市)の清見寺の家叟禅師が, 明恵上人から茶種を譲り受け、寺内にまいたのがはじまりとも伝えられている。戦国時代には、足久保を中心に安倍茶としての生産があり、駿府に在城した 徳川家康に年々御用茶を納めた記録が残っている。また元禄の頃には御用煎茶 として数百貫を江戸幕府に納めている。 明治期に入り、徳川藩士や大井川の川越人足などの入植による大規模な牧之 原茶園の開拓が行われ、立地条件のよいこともあって、わが国最大の茶産地としての基盤が築かれた。明治末期には杉山彦三郎翁による「やぶきた」の選抜 育成により、生産性および品質向上がはかられた。わが国茶の一大集散地として、荒茶流通量は全国生産量の70%近くを占め 全国各地へ出荷されている。

奈良県(大和茶)
奈良県の茶業の起源は、大同元年(806年)空海が唐より茶の種子を持ち 帰り、宇陀郡榛原町内牧にまき、茶の製法を伝えるとともにその際持ち帰った 茶臼が赤埴の仏隆寺に保存されていたが、現在は奈良博物館に陳列されている。同寺境内には「苔の園」として茶樹が保存されたようであり、これが大和茶の 始まりとされる。 県下の生産量。わが国の5位を占めており、良質煎茶として、特に香気と味 が優れている。

奈福岡県(八女茶)
栄西禅師が宋より茶の種子を持ち帰り、背振山にまいたことがこの地方の茶 業の始まりだが、これより約230年後応永30年(1423年)周瑞禅師が 明より同じく茶の種子を持ち帰り、笠原(黒木町)にまいたのが八女茶の発祥。 生産量はわが国では9位にあたる。玉露の生産量では全国の半数を占め第1 位である。

三重県(伊勢茶)
伊勢茶は千年の歴史を誇るとされ、延喜年間(901~922年)飯盛山浄 林寺(現水沢町一乗寺)住職玄庵が、空海直伝の製茶法を伝承し、茶樹を栽培 したと伝えられる。また、明恵上人(高弁)が、伊勢上川に分植したとの記録 もある。明治期に入り、横浜開港による輸出の重要産物になるにおよび、大谷 嘉兵衛らの横浜での売り込みへの尽力により大きく発展した。生産量は全国第3位。

宮崎県(日向茶)
1600年代に入ってからで、貞享4年(1687年)茶が税として物納されたことがみられ、 宝暦7年(1757年)都城市の池田貞起が時の桃園天皇に製茶を献上し、その時下賜された茶碗が現存されている。県下の荒茶生産量は第4位を占める。